妙義山麓美術館を訪れて

博物館

妙義山麓美術館について

◆所在地:〒379-0226 群馬県安中市松井田町行田822-1
◆電話:027-393-5500
◆開館時間:10:00~16:30(入館は16:00まで)
◆休み:火・水曜日
    ※12月・2月は休館
◆入館料:大人600円、子供300円
◆アクセス:JR信越線松井田駅より徒歩30分
      松井田妙義ICより車で2分
     *近くにコンビニや飲食店などは無いので、お気を付けください。
      また、開館時間前は駐車場が閉まっているので、10時過ぎに到着するほうが
良いと思います。

 

概要

藤島武二や青木繁など訪れた数々の画家たちの思い出がよみがえる美術館です。

 群馬と長野の県境近く、妙義山は奇勝奇岩が素晴らしく、四季をとおして昔より大勢の文人墨客(ぶんじんぼっかく)が訪れています。
この山麓に平成3(1991)年10月に完成した妙義山麓美術館は、画家稲川庫太郎が地域の文化振興の拠点として設立した美術館です。

 自身の小学校1年生から現在までの作品は勿論、妙義を訪れた画家の作品などを中心に展示しています。

道中

10月下旬のやや涼しい午前中、妙義山麓美術館へ約20年ぶりに行ってきました。

高速を運転していて、松井田町が近づいてくるにつれ、周りの山の趣が変化していき、やがて切り立った崖のある、険しい妙義山が見えてきました。

この美術館は、松井田妙義インターを降りて、妙義山と逆方向に坂を少し下った右手にある、グレーの1階建ての建物です。

写真のとおり、玄関ポーチの上に、ピラミッドのような形状のガラスの装飾が載っていて、大好きなルーブル美術館が頭に浮かびました。

美術館の後ろには、妙義山がそびえて、建物に趣を添えています。

妙義山は、他の群馬県の山と比較して、荒々しいとか、険しいなどと表現されることが多いようですが、私には美しく見えます。

美術館内

入口を入って正面に受付があり、スタッフの女性が優しく迎えてくれました。

少し運転で疲れていたので、ホッとしました。

600円の入館料を支払って、チケット代わりのアザミの絵葉書と、「生誕百年企画展」を開催中の、風見章子さんの草花などの絵葉書6枚セットをいただきました。
優しい作風で、自宅に帰ってから父にプレゼントしたら、喜ばれました。

左手へ進むと、2部屋続きの展示室があり、稲川庫太郎展が開催されていました。
大小の絵画が20点ほど展示されていて、大きいものは、
ほぼ床から天井までの大きさがありました。

妙義山の風景画が多いですが、その他に、駅や雪など、
郷愁にかられるような作品の数々がありました。

やはり、強く印象に残ったものは、美術館の名前にも入っている、妙義山の風景画で、早春、新緑、雪景色など、春夏秋冬の妙義山の魅力が表現されていました。

とくに美しいと思ったのは、おそらく秋の妙義か、夕日が山肌に当たっているさまを描いた作品です。
ゴツゴツとした、力強い妙義の魅力が充分に表現されていて、もしも他県へ引っ越してこの作品を見たら、妙義山の姿がはっきりと脳裏に浮かんでくるだろうと思います。

受付から向かって右側の展示室では、「生誕百年風見章子展」が開催されていて、写真や絵画作品が展示されていました。

受付の前には、ミュージアムショップコーナーがあり、山の風景画と、稲川庫太郎さんの静物画の絵葉書を購入しました。

その中でもっとも素敵だと思ったものは、稲川さんの「妙義山」というタイトルで、おそらく夕日で山肌がピンクに染まっている妙義山が描かれた絵です。
富岡の街中から眼前に迫って見える妙義山の姿に最も近いと感じたからです。

自宅からも妙義山が見えるのですが、遠くに小さく見えて、富岡から見える姿とは全然迫力が違います。
この美しい眺めを毎日見られる人々が、うらやましくなりました。

さいごに

美術館の外へ出ると、建物の向こうに、妙義山がそびえているのが見えました。

妙義山は、群馬県の山の中で最も個性的な姿をもつ山だといえると思います。

切り立った険しい山肌をもっていて、それはまるで、彫刻家が作品を作るとき、最初に荒く削って、ディテールを仕上げる前の形のようです。

妙義山麓美術館は、小さな美術館ですが、それによって却って、背景の妙義山の魅力が引き立ち、展示室の中で、さまざまな妙義の魅力を味わうことができるという役割を果たしているといえるでしょう。

皆さんも、是非一度、訪れてみてはいかがでしょうか。

メイ
メイ

10月でも、天気の悪い日は少し冷えたので、冬に行かれる方は、充分にお気を付けください。

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